グレンゴイン蒸留所特集!製法・歴史・種類の特徴を徹底解説!

スコッチ
出典:whisky.com
グレンゴイン蒸溜所の特徴

・ハイランド地方で最南端の蒸溜所。
・スコットランドの人口最大の都市であるグラスゴー近郊に建てられた。
・ノンピートの大麦麦芽を使用いている。

英国一、ゆっくりと蒸溜を行うことで、甘く滑らかな香味を生み出している。

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グレンゴイン蒸溜所はどこにあるの?

グレンゴイン蒸溜所は、スコットランドで最大人口63万人の都市グラスゴーから車で30分ほど北に進んだところに建てらています。

蒸溜所の名前「Glengoyne(グレンゴイン)」はゲール語で「鍛冶屋の谷」という意味です。また、グラスゴーの年間平均気温は以下のグラフのとおりで、スペイサイド地方に比べ暖かな気候です。

データ元:NOAA

グレンゴイン蒸溜所の歴史について教えて!

1833年、地元の農家、George Connell(ジョージ・コネル)がグレンゴイン蒸溜所を設立しました。当時、周辺には最大18もの違法な蒸溜所が稼働していました。コネル自身も1820年代から違法にウイスキーを蒸溜していたそうです。

コネルは泥炭(ピート)の輸入/使用に反対し、地元の燃料を使用することにこだわりました。

コネルは当初は「バーンフット蒸留所」という名前でグレンゴインを設立しました。1861年にGlenguin(グレングイン)蒸溜所に改名され、1906年にLang Brothers(ラング兄弟)がサイトを購入したときにGlengoyne(グレンゴイン)になりました。

1965年、Robertson & Baxter(ロバートソン&バクスター)がサイトを引き継ぎ、この時点で、ポットスチルの数を2基から3基に増やすなど、大規模な増築が行われ年間生産量が3倍になりました。スコットランドのほとんどの蒸留所には同数のウォッシュスチルとスピリットスチルがあるため、奇数基のポットスチル数になることは珍しいことです。この間、グレンゴインは故女王大妃のお気に入りにもなり、「王室御用達」の印章を獲得しました。

2001年、グレンゴイン スコティッシュオーク フィニッシュ(16年物)は、スコティッシュオーク樽に保管された最初のシングルモルトとして発売されました。 2年後の2003年、Ian MacLeod Distillers Limitedは、グレンゴインとLangsブランドの両方を720万ポンドで購入しました。

2020年には、蒸溜所が発売した中で最古のウイスキー、「グレンゴイン50年」を発売しました。

現在はIan MacLeod Distillers Limitedが運営を続けています。

出典:glengoyne.com

製法の特徴は?

原料について

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グレンゴイン蒸溜所は、施設のすぐ後ろにあるCampsie Fells(キャンプシーフェルズ)から採水しています。

また、原料の大麦麦芽(モルト)は1910年までは独自のフロアモルティングを使用していましたが、現在はモルトスターから仕入れたものを使用しています。仕入れるモルトは、フロアモルティングの時代と同様に、泥炭(ピート)を全く使用していない、風乾燥のみで乾燥させたモルトを仕入れています。

粉砕機について

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モルトはまず、糖化のために粉砕されます。

粉砕されたモルトはその粉砕具合によって呼び名があり、粗いものがハスク、中程度をグリッツ、細かいものをフラワーと呼びます。ハスク、グリッツ、フラワー、全体をまとめてグリストと呼びます。これらの割合が、ハスクが20%、グリッツが70%、フラワーが10%という割合が、最もウイスキーづくりに適した粉砕具合であると考えられています。

この割合が今後の製造工程の大きく影響するため、常に粉砕具合をチェックし、粉砕機の設定を調整しています。

糖化について

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グリストは糖化槽(マッシュ・タン)へ運ばれ、加熱された水と混ぜられます。温度の高い水と混ぜることで、糖分とデンプンを溶出させ、このとき大麦由来の酵素の力を使ってデンプンを糖に分解します。

加えられる水は一回目は大麦由来の酵素がもっとも活性しやすい約65℃程度に加熱されてから、グリストと混ぜられます。この時、中にある撹拌機がゆっくりと回ることで、糖分の溶出を促します。

糖分が溶け出た麦汁またはウォートと呼ばれる液を回収すると、次は1回目よりも高い温度の水と混ぜられ、できるだけ糖分を回収します。3回目はさらに高い温度のお湯と混ぜます。3回目に回収した麦汁は糖分が少ないので次の1回目の糖化の際に使用されます。

発酵について

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麦汁は発酵槽(ウォッシュバック)に運ばれると、酵母を添加され発酵が開始します。

グレンゴイン蒸溜所ではのオレゴンパインで造られた発酵槽を6基使用しています。発酵時間は約60時間で、これは一般的な蒸溜所と比較すると、長めです。この過程で、酵母は糖分をアルコールと二酸化炭素に分解するのに伴い、甘い香りのするエステルなどの香味成分を生成します。

また、発酵の後半では乳酸菌の働きも活発になり、フルーティな香味を与えてくれます。比較的長めに発酵時間を設定しているのは、このように乳酸菌などの働きによる、よりフルーティで滑らかな香味を求めているからです。

発酵を終えると、最終的にウォッシュと呼ばれるアルコール度数約8.5%のビールに似た液体になります。

蒸溜について

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グレンゴイン蒸溜所は2回蒸溜を採用しており、初溜用のウォッシュスチル(容量12500リットル)が1基と、再溜用のスピリットスチル(容量4000リットル)が2基の合計3基のポットスチルを使用しています。

すべてのポットスチルには逆流ボールと呼ばれる膨らみが設計されており、これにより蒸留の効率が上がります。また、グレンゴイン蒸溜所はスコットランドで最もゆっくり蒸溜を行うことでも有名で、ゆっくりと蒸溜を行うことにより、エステルなどの香味成分の生成を促し、グレンゴインの特徴的な甘く滑らかな香味を与えます。

ウォッシュはまずウォッシュバックに移され、最初の蒸溜が行われます。これによって得られる蒸溜液はローワインと呼ばれるアルコール度数約21%の無色透明な液体になります。

次にローワインはスピリットスチルへ運ばれ、2度目の蒸溜が行われます。この時回収される蒸溜液はミドルカットとよばれる方法で回収されます。蒸溜の最初の部分と最後の部分はカットされ、その間のハートと呼ばれる熟成に適した中間部分のみが回収されます。

再溜後に回収された蒸溜液はニューメイクまたはニューポットと呼ばれるアルコール度数約70%の液体になります。

樽詰めと熟成について

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樽に詰められたニューメイクは熟成庫へと運ばれます。

グレンゴイン蒸溜所は、ダンネージ式の熟成庫を使用しており、樽は最高でも3段までしか積まれません。また、熟成に使用する樽はグレンゴインの求める滑らかで成熟した味を与えるために、最適なスペイン産の最高級シェリー樽を厳選しています。

おすすめ動画

以下にグレンゴイン蒸溜所の紹介をしている、おすすめの動画を貼っておきます。
動画の内容は英語なのですが、ここまでの記事を読まれた方なら英語が苦手な方でも十分楽しめる内容になっていると思います。なかなか行くことが難しいグレンゴイン蒸留所の疑似工場見学体験を楽しんでいただけたら幸いです。

おすすめ動画:Glengoyne Distillery Visit(YouTube)

グレンゴイン蒸溜所はどんなウイスキーを出しているの?

以下、紹介文・テイスティングノートなどはグレンゴイン蒸溜所の商品紹介ページより翻訳しています。

グレンゴイン 10年

新鮮な青リンゴ、タフィー、そしてほんのりとナッツのような味わいがするこのウイスキーの香味は、スコットランドの他の蒸溜所よりもゆっくりと蒸留し、熱風で乾かす大麦(泥炭ではない)、そしてヨーロッパとアメリカのオークから作られた厳選されたシェリー樽の味です。

テイスティングノート:

ゴールデンイエロー
香り甘いタフィーとポップコーンの香り、少しナッツのような、新鮮な青リンゴが通り抜けます。
クリーン。 青リンゴと草、柔らかいオークとほんのり甘いリコリス。 加水すると、アマニ油とアーモンドをもたらします。
余韻甘く、モルティーです。

グレンゴイン 21年

厳選されたシェリー樽で21年間熟成されたこのグレンゴイン21年は、夕食後やお気軽にいつでも楽しめます。

テイスティングノート:

深い銅色
香り赤いリンゴ、スパイシーなシュトゥルーデル(オーストリアの甘いお菓子)、タフィー、シェリー酒、ドライフルーツ、クリスマスケーキ。
シェリー、ハチミツ、オークの香りが広がります。 天国のシナモンニップで終わります。
余韻長く、シェリー酒とスパイシーで、暖かく、ドライです。

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