モートラック蒸溜所特集!製法・歴史・種類を徹底解説!

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出典:Whisky.com
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モートラック蒸溜所はどこにあるの?

モートラック蒸溜所は、スコットランドの北東に位置するスペイサイド地方のダフタウンにあります。スペイサイド地方は大麦の生産地であり、燃料となる泥炭(ピート)も豊富であるため、ウイスキー造りに最適な土地です。

『Mortlach(モートラック)』はゲール語で『椀状の窪地』という意味だそうです。

また、ダフタウンの年間平均気温は以下のグラフの通りで、年間を通して気温差が少ないとても穏やかな土地です。

データ元:NOAA
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モートラック蒸溜所の歴史について教えて!

1823年、モートラック蒸溜所はダフタウンでは最初の合法的な蒸溜所としてJames Findlaterによって設立されました。(違法な蒸溜所はもっと昔からあった)

設立後30年間は運営がとても不安定で、所有者が頻繁に変わっていましたが、1953年にGeorge Cowie(ジョージ・カウイ)という鉄道の測量士が引き継ぎ、彼はそれまでの経歴を生かしてインフラを整え、40年以上にわたってモートラックの優位性を確立しました。

1896年までに、ジョージの息子であるAlexander(アレクサンダー)が事業に加わりました。彼は2.81回蒸溜法を導入し、現在の豊かで筋肉質なモートラックウイスキーに大きく貢献しました。

1964年、大規模な改修工事がおこなわれ、その時すべてのポットスチルが新しいものに交換されました。また、1971年にはポットスチルの加熱方法を、直接加熱から蒸気加熱へと切り替えました。

現在、蒸溜所はMHD社の傘下となっており、1996年には£150万をかけて大規模な改修を行うなどして、繁栄を続けています。

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製法の特徴は?

原料について

仕込みに使用される水は、スペイサイドのコンバルヒルズにあるダイクヘッドキャッツブレイグ(Dykehead Catsvraig)から取水されます。

また、原料の大麦麦芽(モルト)は1968年までは蒸溜所内で麦芽工程(モルティング)を行っていたのですが、現在では北スペイサイドの精麦業者からピートの効いていないモルトを買い付けています。

粉砕機について

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モルトはまず糖化のために粉砕されます。

モートラック蒸溜所では伝統的なポルテウスモルトミルを使用して一般的な蒸溜所よりも粗く挽いています。

粉砕されたモルトはグリストと呼ばれ、糖化槽(マッシュタン)へと運ばれます。

糖化について

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モートラック蒸溜所では容量12トンのマッシュタンを使用しています。

粉砕されたグリストはまず64℃のお湯と混ぜられます。これにより、モルトに含まれれるデンプンや糖、糖化酵素をはじめとする様々なタンパク質が溶けだします。

お湯は連続的に加え続けられ、72℃から88℃まで徐々に上昇させることで、より効率的に糖分を回収します。

回収された麦汁は次の発酵槽(ウォッシュバック)へと運ばれます。

発酵について

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モートラック蒸溜所では容量54000リットルのウォッシュバックを6基使用してます。全て、オレゴンパインの木製で作られています。

麦汁がウォッシュバックへ充填されると、まず16℃へ冷やされます。次に酵母が添加され発酵が開始します。外気温が低い場合には18℃までしか冷やさないようにして、発酵速度を調節します。

約50~60時間かけて発酵を行うと強くスパイシーなウォッシュと呼ばれる、ビールに似た液体になります。

ウォッシュは、次にポットスチルへと運ばれ蒸溜されます。

蒸溜について

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モートラック蒸溜所はスコットランドでは珍しい3回蒸溜を採用しています。正確には、2回蒸溜のものと、3回蒸溜のものとを混ぜ合わせ、割合からいわゆる「2.81回蒸溜」と言われる方法で蒸溜を行っています。

この方法は1923年までモートラックを運営していたアレクサンダーカウイによって開発されました。長らくの間、秘密にされてきた方法でしたが、今でもなお使用されています。

また、モートラック蒸溜所では初溜用のウォッシュスチルが3基、再溜用のスピリットスチルが3基の合計6基のポットスチルを使用してるのですが、これらのポットスチルはすべて形や容量が異なります。これも、スコットランドでは非常に珍しい体制です。

冷却方法について

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モートラック蒸溜所はワームタブ方式で蒸気を冷却し液化させています。ワームタブ方式は伝統的な冷却方法で、冷水のタンク(”タブ”)に、コイルのようにぐるぐると細長い虫(”ワーム”)のようにパイプを通し、そのパイプの中に蒸気を送ることでゆっくり冷却する仕組みです。

この方法はスコットランドではとても伝統的で一般的な方法だったのですが、ワームタブコンデンサーの使用には、ゆっくりとした蒸溜が必要なため、生産量を求める20世紀にはやや不利になりました。

そのため現在では、スコットランドで12の蒸溜所しか採用していません。

また、蒸気は銅と接触することで銅の触媒反応によりまろやかになるのですが、これらのワームタブは銅との接触が少なく、頑強でスパイシーな原酒になります。これゆえ、モートラックウイスキーは「ダフタウンの獣」とも呼ばれています。

樽詰めと熟成について

出典:whisky.com

モートラック蒸溜所では、床が土の5つの熟成庫を使用しています。すべてダンネージ式で、樽は3段までしか積まれません。

もともとは、シェリー樽を熟成に使用していたのですが、最近では、一部バーボン樽も使用するようになりました。

この熟成庫で長い時間をかけて熟成することにより、美しい琥珀色と複雑な香りがついていきます。

おすすめ動画

以下にモートラック蒸溜所の紹介をしている、おすすめの動画を貼っておきます。
動画の内容は英語なのですが、ここまでの記事を読まれた方なら英語が苦手な方でも十分楽しめる内容になっていると思います。なかなか行くことが難しいモートラック蒸留所の疑似工場見学体験を楽しんでいただけたら幸いです。

おすすめ動画:Mortlach Distillery Visit(YouTube)

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モートラック蒸溜所はどんなウイスキーを出しているの?

以下、紹介文・テイスティングノートなどはモートラック蒸溜所のホームぺージより引用しています。

モートラック 12年

甘くスパイシーで、モートラック伝統のミーティーさを感じさせる圧倒的な芳醇さと力強さ。ヨーロピアンオーク樽、アメリカンオーク樽の両方で熟成しています。

モートラック 16年

モートラックらしいフルボディで野性的な力強さ。ファーストフィルおよびリフィルのヨーロピアンオーク樽のみで熟成することで、芳醇さと華やかなフルーティーさが際立ちます。

モートラック 20年

濃密な複雑さと滑らかで円熟した洗練。ファーストフィルおよびリフィルのヨーロピアンオーク樽のみで最低でも20年以上熟成、「ダフタウンの野獣」を服従させました。

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